1980 年代にバルカン民族楽器のヴァシリス・ラザリデスは演奏者として働いていました。その後、1990年からは楽器製作家として創作活動の道を歩み始める。当初はブズーキ、ウード、ケメンチェ、 ポンティク・リラやルネサンス・リュートなど、伝統的な民族楽器を中心に手掛けていたが、1995年頃から、音楽仲間の励ましもあり、クラシックギター作 りの世界に魅了され没頭。当時はアテネの旧「芸術楽器作りクラブ」にも所属し、ギリシャの様々なルシアーと積極的に交流を重ねる。ギターの魅力に深く取り 付かれ、やがてギター作りに専念。ギリシャの諸地域でギター展示会やフェスティバルに参加。2004年にフラメンコギター収集家のヨルゴス・パパタナシウ と出会い、その膨大なコレクションの中から数多くの楽器の修理やメンテナンスを任せられる。これを機に、20世紀の偉大なルシアーの作品に習い自らのスキルを磨いてきたラザリデスは以後次第に、フラメンコ・ギター製作家として最も名を知られる存在となる。
2012 年アテネからマケドニア地方のセレス付近に工房を移転。穏やかで北ギリシャの自然豊かな村で作られるラザリデスの楽器は現在、多くのソロ・ギタリストやギ ターコレクターに愛用され。